カテゴリ:ボストンレンズ |
- 兎眼(とがん)の治療(ボストンレンズ)[ 2009-09-14 20:28 ]
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角膜を専門とする Dr. Kojima(小島隆司医師)のblogです。ドライアイ、特殊コンタクトレンズ外来での出来事や日々の診療で思ったことを、ノンフィクションで書き留めてみようと思います。
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2009年 09月 14日
何らかの病気で目が閉じられなくなってしまった状態を兎眼(とがん)と言います。目を閉じる作用をもつ顔面神経に麻痺が起こった場合や外傷でまぶたにケガをした場合などに起きます。軽い兎眼であれば、目を閉じようとすると目が上に動く反応が起こるので黒目が乾かなくてすみますが、兎眼がひどいと黒目が乾燥するようになり、ひどいと潰瘍になり、そこから細菌、真菌感染を起こすようになることがあります。治療としては軽いものであれば点眼や眼軟膏で乾燥予防の治療をしますが、ひどくなってくるとそれだけでは追いつかず、瞼を縫い合わせて閉じるような手術をします。また重力で瞼が下がりやすくなるように上瞼におもりを入れる手術もあります。これらの手術も有効ですが、眼球が全く動かないような場合は効果が限定されます。我々のところではボストンレンズを重症な兎眼の方に使用しています。ボストンレンズは角膜をすっぽり覆って、そこには水が貯留しているので、原理的には黒目の部分は全く瞬きが出来なくても乾くことはありません。ただしレンズ表面が乾くことはありますので点眼などは必要になってきます。
今回の写真の方は、脳腫瘍手術後の後遺症として兎眼になってしまいました。目を閉じる神経だけでなく眼球を動かす神経も麻痺してしまっているので目を閉じようとしても全く眼球が動きません。こちらに来られる前は常に目が開かないように目にシールを貼って、乾かないように軟膏を目に入れて過ごしていました。 今ではそのシールは寝ているときだけにして日中はボストンレンズで目の表面(角膜)が乾かないようになりました。視力も0.7まででました。一番大変だったのは装用練習で、何度も根気よく通って頂き今では一人で装用できるようになりました。 写真はボストンレンズ使用時のものです。 ![]() < 前のページ次のページ >
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